2017年11月22日

「実践知」(金井壽宏・楠見孝編著,2012)


備忘録

p50-51

 批判的思考は、目標指向的であるため、常に働かせるよりも、仕事のうえでの重要な意思決定や問題解決をするために、情報の証拠を吟味したり議論をしたりするときに働かせることが重要である。また、批判的思考は、他者の発言やマスコミの報道などに対して発揮するだけではなく、自分の志向や行動に対しても行うことが肝心である。

 批判的思考の構成要素としては、大きく次の3つがある。
 ①明確化ー問題解決や意思決定に先立って、問題を発見したり、主題、仮説、前提に焦点を当ててそれらを明確化する。さらに、他者の主張であれば、結論や理由を同定し、用語の定義や事例を求めたりする。
 ②判断の基盤の検討ー情報源の信頼性や、調査内容の妥当性や価値を評価する。
 ③判断ー背景事実、結果、選択肢に基づいて、演繹や帰納による判断、およびバランスや重要度などの価値判断も踏まえて行動決定する。

 これらの3つの要素を、実践知の獲得と活用において実行するだけでなく、次のような批判的思考の態度を持つことが大切である。
 ①明確な主張や理由を求める「論理的思考態度」
 ②状況全体を考慮し、開かれた心を持ち、複数の選択肢を探す「探究心」
 ③信頼できる情報を活用する「客観性」
 ④証拠や理由に立脚する「証拠の重視」
 これらは、1で述べた経験から学習する態度とも一部重なる。



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