2018年09月27日

「働かされ改革」になっていないか?



 世の中、「働き方改革」が提唱され、急速に様々な取り組みが進められています。
 国や公共が「働き方改革」を訴えるのは、専業主婦などの女性や
 引退後の高齢者などの非労働力を、労働力に組み込んで、国家財政や
 社会保障システムを維持したいことが背景にあるというのが一番に言えるはずです。
 
 会社としては、生産性向上が伴うのであれば、働き方改革を通じて、
 採用競争力が高まり、労働市場での価値が高まるのであれば、
 導入するメリットがあるように思われますが、そう感じない企業もまだまだ多くあります。
 
 いずれにせよ、働き方改革は上からの改革であり、労働者や一人一人の個人の
 視点から見た時には、「働かされ改革」になっていないかは要注意だと考えます。

 結局、長時間労働是正や、チーム仕事、仕事のデータ化(アルゴリズム化)などを
 通じて、仕事そのものを他人と代替可能にすること、属人性を排除していくことが
 「働き方改革」になっていると考えられますが、個人にとっては、メリットがあるもので
 なければなりません。

 つまり、早く仕事が終わって帰宅しても、無為に時間を過ごしたり、
 または飲みに行っても、生産性や創造性の向上につながらないことに時間を費やしたり、
 もしくは、仕事効率のスピードアップにつながったとしても、代替可能性が高まることで
 かえって自分の労働市場価値を引き下げることになってしまっては、
 「働き方改革」は、個人にとって求められるものではないと考えます。

 本来、働き方改革は、国や社会が求めるものであったとしても、個々人の視点からも、
 必要とされるものでなくてはなりません。そうでなければ、「働かされ改革」です。

 長時間労働是正によって余った時間を、リ・クリエーション活動に活用したり、
 育児家事などのマネジメントスキル向上の要素となる活動に頑張って取り組んだり、
 データ至上主義社会の進展に対して、対抗するための自分なりのスキルを身に付ける
 活動に取り組むなどして、自分にとっての「働き方改革」であるべきです。

 
 「ホモ・デウス」の上下巻を読みました。
 これからの社会にあっては、たまたま日本では労働力人口減少の時期と重なったから
 働き方改革が求められるのだと思いますが、早晩、個々人の視点からも働き方改革が
 志向されるようになると思われます。
 
 さまざまな経験を知識に変換し、他者との代替性を減らしていくことが、
 これからの時代に求められる人材のありかたになると考えています。






情熱を胸にICON179















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