「ティール組織」における働き方

藤井哲也

2018年08月05日 08:43



 先日、「京都流議定書」というイベントに参加してきました。
 京都にあるウエダ本社という会社が主催され、今年で11回目を迎えるイベントです。
 
 今回のテーマは、【「ティール×京都流議定書」の組織・働き方】ということで、
 今話題の「ティール組織」を日本に持ち込んだ第一人者である嘉村賢州氏による
 講演から幕を空けました。(それこそ10年数年ほど前に友人の紹介で当時学生だった
 嘉村氏一度だけお会いしたことがありますが、いまは立派に東京工業大学の
 特任准教授を務められるまでになっています。)







 「ティール組織」そのものの説明については、すでに他のホームページなどで
詳細に記載されているところですので、ここでは超簡単に述べますと、




 「管理マネジメント」主導だった組織のあり方について疑問を感じた学者が
「家族的」な組織のあり方(ワークライフバランス的なもの)が、次の次元に
あるのではないか、そしてその次が「ティール型組織」ではないかというものです。

 この「ティール型組織」は管理を特段行いません。ボス(管理者)もいません。
 上司といわれる人は、メンバーの支援者に過ぎません。
 こういう組織がすでに世界ではあり、そうした事例も広く取り上げられています。

 なぜ「ティール組織」が良いのかといえば、経営者に仕事が楽しいかと聞けば、
 「楽しくない」と答え、一方で、メンバーに対して同様に楽しいか聞けば、
 「楽しくない」と答える。

 これで果たしていいのだろうか?と。
 組織は誰のためのものなのか、そう考えると、管理型組織というものは、
 今の時代に相応しいものではないのじゃないかと考えられました。
 解説はこのくらいにしておきます。


 さてその「ティール型組織」ですが、
 キーワードに「セルフマネジメント」と「全体性(wholeness)」と、
「存続意義」という3つが取り上げられています。


 そもそもそんな自律的な組織にあっては、個々人が高い意識を持ち
セルフマネジメントに取り組まないといけません。
 そして組織としては働く人の全体を大切にすべきだというのです。
 つまり仕事も、趣味も、家庭も、生き方も悩みも、これからの目標も。
 この「全体性」というのが、まさに「ワークライフシナジー」そのものだと
思うのです。

 「ワークライフシナジー」というよりも、
 「ワーク×キャリア×ファミリー×社会貢献=生きがいのシナジー」を、
組織は尊重すべきだというもので、ここにこれからの生き方とティール型
組織との共通項があると考えられます。


 もちろん全ての組織において、ティール組織がふさわしいのか、
またはティール組織足り得るのかといえば、そうとは言えません。
これは先に挙げたこの理論の提唱者の学者も述べています。

 なによりも「セルフマネジメント」なくして、このような働き方も
組織も成立しないというところにポイントがあるかもしれません。

 他者や組織依存ではなく、depend on yourself の精神で
働き、生きていくことこそが、仕事も家庭も、キャリアも、社会活動も
充実し、生きがいを向上させていくことにつながるのだと思います。


情熱を胸に



















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