2007年12月31日

早期離職を社会問題化させないための一つの案

離職することは特別悪いことではなく、場合によっては大きく人生を飛躍させることにも

つながりますし、イキイキとした生きがいを掴むきっかけにもなったりしますが、

現在の日本の環境下ではすぐに辞めてしまえば、「経歴に傷がつく」ということもありますし、

なによりも「基礎能力さえ身につかないうちにやめてしまえばとりかえしがつかない」という

ことになってしまいます。



日本では朱子学が江戸時代にはやり、「武士道」が生まれることになったと思うのですが、

武士道が大切にするところは「義理」であり、「恩」であり、「忠」であったりします。

そうした国民性は海外では持っていないものかもしれませんし、人と人との見えない絆は

当然会社の組織の中でも存在しています。会社から育ててもらったのにも関わらず、

その恩を返す前に早々にやめてしまって次の転職活動をしている、であったり、

最初の数年間は奉公的な生活をして、そうすることによって人間的に大きくなっていくという

しきたりというか慣習というかそうした部分が、根深く文化として雇用慣習にも引き継がれて

きています。それは正しいのか悪いかはわかりませんが、実際問題としてそうした認識を

もたれることは事実だと思いますし、それを承知でリスクを負ってまで転職する、早期離職する

のは本人の自由です。



セーフティーネットとしては、最近はなによりも第二新卒といわれるおおよそ25歳未満の転職市場も

かなり整備されてきているようです。多くの媒体会社や人材紹介会社がこの分野に事業を進出させて

きており、できる社員だけではなく、普通の若手に対してもある程度、充実した転職環境が備わって

来ているようにも思います。またキャリアチェンジをしたいという人のために、あらたに社会人大学校や

専門学校などが第2新卒層に対してサービスを開始したり、充実させてきてもいますし、早期離職の

リスクは5年前に比較しても大きく軽減されてきているとも考えられます。



早期離職に伴うリスクについてはこのブログでも様々に取り上げてきましたが、最も大きな課題は

早期離職することで、基盤となる能力、商習慣への理解、マナーなど得ないまま、次の職場に

移ったとしても次の職場も早々に辞める可能性があるということです。それを繰り返していくうちに

企業の人事担当者や経営者も馬鹿ではないので、履歴書を見ただけで不採用となっていくのは

目に見えています。




早期離職はやはりそのように考えてみると、これからの労働力人口で若手人材が相対的に不足して

くるこれからのトレンドを見てみても、また景気の浮揚や落ち込みによって大きく変動してくるとはいえ、

社会問題の一つとして捉えられる問題です。



どうすればいいのか?

私なりに考えたものは、ひとつあります。

これは事業化していくことを考えていますので、当分の間はここに書くことはできませんが、

サービスを開始していくにあたってはまたいろいろと書いていきたいと思います。

またやはり採用段階でのミスマッチは大きな課題ともいえます。私が代表をしている

パシオではこの採用段階のミスマッチを解消するための企業および求職者双方に答えていただき、

その双方のデータを用いた「離職可能性診断」のサービスを今年の7月から開始しています。

10段階でその人が入社した時の離職リスクがわかるというサービスです。


事業をしていなければいろいろと書けるのですが、どうしても事業をしているとサービス化できるまでは

書けないことも多いですね。


来年は飛躍の年にしたいと思います。

                                 情熱を胸にICON179

※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。