〈官民共創〉と〈氷河期世代支援〉に取り組むパブリックＸ社長「藤井哲也」のブログ

2001年12月29日、マエストロ朝比奈隆が逝きました。享年93歳。


私には忘れられないコンサートがあります。何度過去のブログにも書いているかもしれないのですが、

2001年の7月に大阪のフェスティバルホールで聞いた「ブルックナー交響曲第8番」と

同じく9月に聞いた「ブルックナー交響曲第9番」です。8番は熱気にあふれていました。

大阪フィルハーモニー管弦楽団を手足のごとくに指揮して、第3楽章と第4楽章をぶち抜いて

演奏したその鬼気迫る演奏はいまでも耳に残っています。あの「ぞくぞく」感はその後何度も

有名な人の演奏会に行きましたが感じるものではありませんでした。そして第9番は

本当にか細いものでした。今にも倒れそうな朝比奈隆を楽団が必死に支えている印象を受け

当時は落胆しましたが今から振り返ればまさに第9番のタクトにぴったりの空間だったと思います。


自らの使命を感じ、そしてそれを表現する。最後まで現場に居続けたその姿を私は忘れることは

ありません。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　情熱を胸に