2009年04月13日

「社員定着力」の底上げ


昨今、OJTが現場への人材育成の放り投げなど問題点が多く指摘されて

いますが、それに対するOffJTはどうなのかと考えてみると、

OffJTは確かに効果的でもありますが、それだけではやはり効果は

半減してしまうのが目に見えています。


基本的にOJTを批判する人はOffJTをも批判するでしょうし、

批判肌の人なんだと思います。そういう人に限って何も処方箋を

持っていないことが多いだろうし、単に批判をするだけならば

誰にでもできるので私はそういう類の人には絶対にならないで

おこうと誓っています。批判をするならば自分の意見や提案を

確実に持っていることが条件だと思います。



「社員定着力」なる概念はありませんが、リテンションマネジメントの

充実によってそうした組織の力が向上していきます。

社員定着力の要素として、あらためて最近感じるのは、

現場マネジャーの部下への愛情ときちんとした指導、そして尊敬される

べき人格なのだと感じます。経営トップの考え方が浸透している

かどうかも重要だと思うのですが、あわせて現場マネジャーのOJTの

理解力も非常に大切だと思うのです。



OJTとはオンザジョブトレーニングの英語の頭文字をとったものですが、

仕事を通じた職業訓練と和訳することができます。何か問題にぶつかって

わからないことが生じた時に、先輩やマネジャーが教えるということですが、

課題解決型のトレーニングとして本人の能力はやり方によって大きく向上する

ものだと昼食の牛丼屋さんの社員間の意思疎通や指導の状態を見ていて

感じました。



しかし、当然ながらOJTにも限界があるのがわかりました。

やり方は教えることができますし、なぜその行動が必要なのかも理解することが

できるのですが、その本人にしてみれば今の仕事や行動が全体の中でどのような

ポジションにあるのか、そして全体に対してどのような作用があるのか、そして

経営理念はどのようなもので、売上高や利益はどういった考え方のもと配分されて

いるのかということはOJTでは伝わりきりません。


OffJT、OJT、飲みにけーしょん という3つの指導が重なり合って

現場の指導体制が整備されていき、そして若手社員が中堅社員となって

OJTが今度は教える立場になれれば現場の社員定着力は大きく向上できると

思います。


人事や経営者の役割は、会社として事業を成長させる

人事戦略をとりながらも、持続的な現場の社員定着力を形成していくという

ことも重要です。年輪がある木は太く折れにくいということからもわかるように、

どんどん外からはがれていく木はいつまで経っても強度不足の不安が残ります。

現場で人が育てられ、そして定着させることができればきっと経営はある段階から

急激に伸びていくことができるのだと感じます。

                          情熱を胸にICON158






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