2009年08月26日

リテンションの中での報酬管理~総務SOSから~



おはようございますicon01

藤井です。本日もよろしくお願いします。今日は東京出張で東京にきています。



さて今月の総務SOSの「人材定着」に関する記事をアップいただきましたので、

冒頭だけ取り上げたいと思います。

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「報酬管理-まずは世間並みの報酬が得られるか、将来得られる報酬はどうか」
<人が辞めない組織作り Vol.7>

今回は「報酬管理」について話を進めます。最近は「報酬」といっても、単にお金だけではなく、

広義に“働きがい”や“達成感”、“生活と仕事との調和”などを含めて「総報酬(トータル・リワード)」

が重要だといわれています。



■「総報酬(トータル・リワード)」という考え方

下記の図はアメリカの人材マネジメントに関する非営利組織が提唱した総報酬の枠組みです。


             (図は省略)


「金銭以外の報酬(非金銭的報酬)」として数えられるのが、英語のアルファベットA~Eを使って

示される5項目です。


■非金銭的報酬の種類

(A) 気づき、謝意

誰もが自分がやった仕事や業績に対して認めてもらいたいと思っているはずです。自分が

やった行動に対して気づいてもらい、そして感謝される。そうすれば、「よし!」と感じて次

もがんばろう、次はもっといい成果を出そう、と思えてきます。やったことを見てもらえなか

ったり、無視されたりすればその人は「せっかくやったのに……」となってしまいすます。

基本的にマズロー教授などの心理学者も言うように人は根源的に「承認欲求」を持ってい

ると思います。認められれば誰しもが嬉しいと感じます。


(B) 仕事と家庭との調和

かつてのモーレツに会社人間として働く人は減ってきているといわれています。ただ

データだけ見ればホワイトカラーの正社員の労働時間は以前に比べて増加傾向にある

とされています。生産性を高めるために売上を最大に、経費を最小にという考え方は

当たり前ですが、そのしわ寄せがホワイトカラーの正社員にきているといえます。

仕事と家庭との調和についてはまた回を改めて詳説していきますが、これが実現

できることも報酬の一つといえます。


(C) 組織文化との調和

組織文化は創業者がどのように考え、長年の事業経営の中で培われてきたその会社

独自の考え方やルール及び慣習などがミックスされて醸成されていきます。そうした組織

文化に馴染むことができるかどうかは、社員にとっては見えない報酬です。きちんと

自分のいいたいことがいえる環境なのか、自分の能力を発揮できる環境なのか、意思

疎通に課題がない環境なのかは重要です。


(D) 能力開発

仕事を通じて自分の能力を磨くことができるかどうかはここ10年来、その重要性を増して

きているように感じます。国際競争が激しくなり、技術や知識レベルの向上スピードが格段

に増してきているからです。現在の自分のままであれば5年後、10年後、生活を維持して

いくことはできないでしょうし、90年代のリストラを見てきた若手社員は痛切に危機感を

持って能力開発、キャリア開発の意識を高めています。


そうした人たちに対して成長できる環境、能力開発が出来る機会を提供できるかどうかも

報酬の一つといえます。


(E) 労働環境・条件

職場の立地環境がアクセスが良いのか、仕事帰りに買い物などができる環境なのかどうか、

もしくは職場がきちんと整理整頓なされていて仕事を普通にやり易い環境なのか、トイレが

用意されていて、空調も整備されているかどうか……。当たり前といえば当たり前かもしれ

ませんが、そうした衛生要因(あって当たり前と社員が考えるもの。なければ労働意欲が

減退するといわれています)が整っていることも報酬の一つといえます。


こうした非金銭的報酬と金銭的報酬を組み合わせて、社員の労働対価としての報酬を提供

していく必要があります。

それではどのように給与とそれ以外の報酬を組み合わせていけばよいのでしょうか?



■人材の職場定着の側面から見た“給与”について

さまざまな研究結果がありますが、総合するとやはり給与が高ければ退職率は低いと

いうことがいえるようです。しかし次の2点に注意する必要があるかもしれません。


一つ目は、「給与」はやる気の足かせ要素(衛生要因)ということです。つまり、給与は

高ければ高いほどいいとされますが、いわゆる「モチベーション」にはそれほど関係しない

とされています。人参で釣るという表現がありますが、確かに貧しい時代であったり、

現在でも比較的貧しい家庭に生まれ育った人は給与やインセンティブが高まれば

モチベーションが高まるかもしれませんが、かつてに比較して効果は低くなっていると

感じます。どちらかといえば給与はなければ離職要因になるというものと考えられます。


二つ目は、「給与が高い」という認識は社員それぞれ異なるということです。一概に○○万円

以上であれば「高い」と感じるかどうかはその人によって異なります。つまり、給与は主に

人材定着に関係するものであり、モチベーション向上にはあまり期待できないことと、その

効果についても各人によって異なるということです。


そこで、給与だけを報酬として考えるのではなく、非金銭的なものも報酬として取り入れる

「総報酬(トータル・リワード)」の考え方が普及してきているのです。


以下省略 ご覧下さる方はこちらからお願いします。

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以上です。

若者の職場定着については、最近結構多くの講演やセミナーの場をいただき、

お話をさせていただきます。


話をしている中で自分的にもうまくまとまりがでてきますので、話をさせて

いただいたり、このように記事にさせていただくことは重要だと改めて

感じる次第です。



東京出張がんばります。

                        情熱を胸にICON179





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